水槽の水垢の正体は?
実は水垢の正体は色々あります。例えばシンクや洗面台の水垢と水槽の水垢は違います。
洗面台は石鹸カスが乾いたものも含まれており、擦って落とすのが一番です。メラミンスポンジで大抵のものは落ちるし、おちない場合は研磨剤で落とします。
この汚れは水の中に入っているカルシウムやシリカがガラスと結合して付着している物です。専門用語でスケールと言います。大雑把な意味で水垢の一種です。
ガラスの主成分70%はシリカ(SiO2)という珪砂由来の成分ですが、炭酸カルシウムも10%程度ガラスに含まれています。そのため、元々のガラスに含まれるカルシウムと水に含まれるカルシウムが結合しやすいのです。
水槽の水面近くやエアレーションの泡が弾けるときにで乾いたり濡れたり、することで水槽のガラス面に蓄積していきます。
カルシム水垢ができやすい水槽の特徴
水が乾く時にカルシウム分が沈殿するので水量が減りやすい水槽でよく起きます。
- エアレーションをしている
- 排水口で水跳ねをしている
- 日光やヒーターなどで水が蒸発しやすい
- ファン型のクーラーで水を冷やしている
- 牡蠣殻や井戸水などミネラル分の多い水
- 石や砂をたくさん入れている
メラミンスポンジ・重曹・クエン酸で落おちない
蒸発する際に化学変化を起こしてカルシウムが沈殿していきますが、カルシウムは成分が固いのでメラミンスポンジや研磨剤ではなかなか落ちません。重曹で落とす方法もありますが、同じアルカリ性同士なので研磨剤として削る効果しかありません。
クエン酸は酸性ですからカルシウム成分の水槽の水垢を落すことは可能です。しかーし、頑固な水垢の場合は薄くはなるものの落としきれない場合がほとんど。というのも、長い時間をかけてカルシウム以外も溶け込んでガラスと同化しているので弱酸性のクエン酸では落ちきれないのです。
水槽の水垢に対する各製品の効果
- メラミンスポンジ(激落ちくんなど)–水槽の水垢は長年の蓄先でとても固く削るだけでは落ちない。日常のメンテナンスなどでは汚れ落とし効果はある。
- 重曹–重曹は研磨剤としての効果しかありません。
- クエン酸-カルシウム成分を溶かす効果はあるが、頑固な水槽の水垢をすべて落とす効果はない。元々目立たない水垢なら落とせる。
- 食用酢–クエン酸と同じ程度。軽い汚れなら落とせる。
- 紙やすりなどーー目の細かい紙やすりで擦ると水垢を強力に削り落とせます。ただし、欠点があり水槽にも傷がつきます。水槽に水を張っていると見えないけど、乾くと傷が見えます。傷が入ると水垢が入り込むのでお勧めできません。
- カッターで削り落とすーーーヤスリと同じ。結果的にガラスにキズが入るのはマズい。気持ちよく削れたとしても、後で後悔する。
水槽の水垢にはサンポールとその効果
サンポール(酸性の洗剤)を使うと速攻で水槽の頑固な水垢を落すことができます。塗布すると泡が出て水垢が溶けます。擦る必要も無く、お手軽で早いです。
サンポールで水垢を落す手順
- 前提:生体や床材などすべて出す。水槽のリセットや撤去のタイミングでやる。
- 薬剤を直接垂らすので、水槽を横に倒しそこに直接かける。
- 泡が出て反応が起こり、効果が落ちる。
- ペーパーなどで拭きとり、サンポール塗布を繰り返す。
- 綺麗に水洗いする。
サンポールを使う時の注意点がいくつかあります。換気や手袋などについて製品に記載されているのでそれを守ってください。水槽のシリコン等にも無害ですが、他のところにつかないようにしましょう。
カルシウム水垢を落す塩酸を含むお掃除薬品など
サンポールが安いのでお勧めです。サンポールは塩酸を含むとわいえ掃除用なので濃度が薄く(9.5%)、健康じょいうの被害や水槽のシリコン部分を溶かすなどの作用はありません。
激落ちくんは生体が入っている水槽などに使うには適しています。頑固なのは落ちませんけど、少しは綺麗になるしコケを落すときなども便利です。
まとめ
サンポール万歳。
あなたも、頑固な水垢とおさらばしましょう。