
上部フィルターを愛用していますが、シンプルでメンテナンスしやすいのでイイですね。汚れの量をすぐチェックできるのは安心。我が家では外部フィルターも稼働中ですが、中を開けるまで汚れ具合がわかりません。開けたけど全然汚れていなかったり、ガッツリ汚れていたりします。
外部に比べると上部はメンテナンス時期を判断しやすいフィルターと言えますが、ろ材の構成や順番をどうするか?という疑問もあります。
でも、悩むことは無くて一番上にウールマット(ポリエステル)をしいて、その下にハードマット、その下にリングろ材が良いと思っています。順番の根拠は単純にメンテナンスの頻度やし易さを考慮しただけです。
上部は濾過能力の割に安くて便利なフィルター。
一番上はウールマット

ウールマットの良さはその価格。マットとしては広いのに一枚50円以下です。遠慮なく捨てれるのが気が楽です。
汚れを取る性能も高く、流水やもみ洗いで何度か繰り返し洗えます。この何度か?が意外に曲者なのですが、硬めのウールは洗うたびに密度が濃くなるばかりで通水性が悪化し水が貫通せずに表面を通って外に回り込むことが多いのです。通水のチェックは10センチくらい上から水道に水を垂らして貫通してそのまま下に抜けるかどうかを見ます。ウールマットの枚数は1枚。中間にハードマットなどをつかわないなら2枚使います。
なるべく柔らかいウールが通水性能能が落ちにくいので好みです。もみ洗いは汚れは落ちやすいですが、縮みが早くなるので流水を当てた衝撃で汚れを落とすのもおススメ。少し高い位置から水をジャバジャバ当てて自然に汚れを取ります。
洗うたびに縮んでいくので、明らかに縮んだら捨てます。上部のウールは各社同じサイズなので好きなメーカーの物が使えます。
メンテナンスの目安:1-2週間に一度、流水で洗う。水道水でok。
真ん中はハードマット

ハードマットは敷かなくてもウールを真ん中にも敷いてもいいですが、ハードマットは汚れても通水性が落ちにくいのが利点です。それに長持ちします。
ハードマットはウールより粗いので汚れがガッツリ詰まっても、水は通しやすいろ材です。へたったウールとハードマットを比べると明らかにハードの方が水が通ります。
よっぽど縮んで面積が減らない限り替える必要は無いです。
お金に余裕があるひとはメーカー上部用の活性炭が入った高機能なウールマットを真ん中に敷きましょう。活性炭は透明度や匂いに関しては確実に効果があります。
一番下はリングろ材

ほとんどの上部フィルターはリングろ材は付属していませんが、リングろ材を入れるスペースがある場合がほとんどです。リングろ材のような多孔質ろ材はウールとは違い物理濾過ではなく、中にバクテリアを増やして生物濾過を行います。素材はガラスやセラミックがあります。割れない限り半永久的に使えます。我が家ではずっとガラスろ材を使っています。劣化しにくいです。
60㎝用なら1-2リットルほど入れればよいでしょう。上部フィルターは水の重みで自然に排水するシステムですのでリングろ材のような穴の開いて水どおりが良いろ材がお勧めです。サブスプラットのような小さなボール状ろ材だと、汚れが溜まると吸水のペースより排水が遅くなってオーバーフローしてしまいます。リングろ材でも多めに入れて汚れが溜まってくると明らかにフィルター内の水位が上がってしまいます。
一応、上部フィルターは溢れないように臨時排水用穴が開いているので部屋を水浸しにすることはありませんが、水が溢れるほどの密度でろ材を入れるのは避けるべきです。
メンテナンスはリングろ材の周りに汚泥が溜まって通水性が落ち、フィルターのボックス内の水位が上がってきたら洗えばよいです。3カ月に一度くらいでしょうか。洗う際はフィルター本体を水槽からおろして水洗いします。
リングろ材を洗う時はバクテリアを殺さないように飼育水で洗うようにと言われますが、水道水で洗ってもほとんどの場合問題ありません。ろ材の中までカルキが浸透するのは時間がかかりますし、多少死んでリフレッシュさせた方が良いくらいです。泥のような汚れを落とすだけなので、軽く洗うだけで十分です。
上部フィルターろ材の順番のパターン
ろ材の順番上から。お好きなパターンで。決まりは無いです。
- ウールマットのみ
- ウールマット、ハードマット
- ウールマット、ウールマット
- ウールマット、メーカー純正活性炭とかのやつ、(リングろ材)
- ウールマット、ハードマット、リングろ材
メンテナンス時の注意点。本体からゴミが出てくる。

上部フィルターは一番底の部分に生物濾過のカスなどの活性汚泥が溜まります。モーターを再起動する際や、水を抜いて水槽からおろす際に中のゴミが水槽内に出てしまうことがあります。以下の点に注意してください。
- フィルターを止めて水を抜いて持ち上げる時にゴミが出てくる。排水とは反対側にフィルターを傾けて排水が全部出ないように注意する。水を最後まで出すとゴミが沢山出る。もしくは、水受けや目の細かい網で濾して水を抜く
- マットを交換するだけなら電源は止めない方が良い。止めると再起動するときにゴミが出てくる。
- 一度モーターを止めて再起動する際は、排水口に目の細かい網を当てて電源を入れる。
- 本体清掃して再起動する際は、全部洗ったつもりでも水を流し始めるとゴミが沢山排出されてくる。網を当ててできるだけゴミを濾す。
ろ材よりも大切な吸水スポンジやインペラのメンテナンス


ろ材の交換や洗浄より大切なのは!通水性を落さないことです。
フィルターは1時間に何回も水槽内の水を回してろ過します。最低でも5回以上は回した方が水が健全です。汚れにくいし、酸素などの面でも水を動かした方が健全な環境になります。例えば、GEXのデュアルクリーンはスペックでは毎分8リットルで、60規格水槽だと8.7回ほどです。実際にはスポンジや汲み上げ距離でロスが出て80%ほどの性能になり、7回ほどに落ちます。使っているうちにゴミが詰まると、普通に50%程度の性能までおちます。
吸水スポンジは最初にゴミを吸い取る所で、つまりやすいし、その裏の溝状部品も汚れでつまります。インペラと言われるモーター部分も汚れで性能が落ちます。定期的に掃除しましょう。1カ月に一度はモーター部分を掃除します。
モーターは磁石部分が削れて使うごとに劣化していくので、明らかに流量が落ちたら交換します。スポンジ部分は1・2年で交換します。

まとめ
上部フィルターの濾材の順序やメンテナンスについて記載しました。
簡単でルールマットの下にリングろ材です。特に決まりがある訳では無いので、全部ウールマットでもよいです。
別に底面などと同時稼働している水槽はマットだけです。ろ材は必要以上詰め込む必要もない。重力でろ材を通していくので、水通りには注意したい。汚れが多くなるとろ材を通らず、出来上がった水の通り道ばかりを通ります。
確実に言えることは生体が多めなら、メンテナンスや水替えは心配事になる前に早めにやった方がイイ。生体が少ないならサボり気味でも上部が健全に保ってくれる。