日本淡水魚水槽の底物といえば、、、
ドジョウ達。
特に我が家にはたくさんのスジシマドジョウを飼育しています。種類集める楽しみもあります。
混泳は衰弱死することもあるので、専用水槽にするのが無難かな。
スジシマドジョウという魚
スジシマドジョウってかわいいですよねぇ。普通のドジョウであるマドジョウと比べつと見た目がお洒落だし、水槽が華やかになる存在。
マドジョウが泥っぽい雰囲気に比べて白くて斑点があるドジョウはシマドジョウ、もしくはシマドジョウになります。川でも捕れますし、アクアリムショップで飼育用として売られています。なんか日本淡水魚で底物の魚入れたいなぁって時には1番に候補に上がる様な見た目も良い魚です。
我が家には今全部で10匹以上のスジシマシマドジョウを飼っています。九州や中国地方、琵琶湖周辺で捕った魚たち。種類は5種~。この種類の大きさがスジシマドジョウのすごさであり、貴重さ。
各地の川でいろいろ捕ると、ますますスジシマドジョウの魅力にハマっちゃいます。
いわゆるスジシマドジョウは沢山の種類がいる
スジシマドジョウは一般的なマドジョウと比べて一番の違いはその模様です。白い体表に黒い斑点。マドジョウとは明らかに見た目が違います。
多くの種類がいますが、見分けは難しいです。一番大事な情報はその生息地です。調べればその県にいるドジョウがわかります、それで上流なのか下流の水路なのかなどの生育地情報である程度絞れます。あとは大きさや尾びれの模様・骨質板・第二などで判断します。例えば、我が家の九州ではヤマトシマドジョウとアリアケスジシマドジョウは同じ川にいますが、一目見ただけで判別はできません。大きさや雰囲気。また、婚姻期などは模様も微妙に変わります。
ほとんどのスジシマドジョウは春から初夏が産卵期で、メスは卵をバラまいて産卵します。飼育下で産卵させることは難しいとされていますが、屋外で自然に近い感じにすれば産卵するかも知れません。卵は1mmほどで乳白色なので目でも見えます。
以下代表的ないわゆるシマドジョウ・スジシマドジョウ
- オオシマドジョウ 瀬戸内海沿岸
- ニシシマドジョウ 近畿等
- ヒガシシマドジョウ 東北
- サンヨウコガタスジシマ 岡山
- チュウガタスジシマドジョウ 瀬戸内海沿岸
- ヤマトシマドジョウ 九州
これ以外にも各地に希少なスジシマドジョウが生育する。ある極わずかな川にだけしかいないドジョウもいる。遺伝的には多様なグループ。
スジシマドジョウを家で飼うということ
スジシマドジョウを水槽に入れていますが、エサを食べる様子や砂に潜る様子がとても可愛く癒されます。飼育もさほど神経質な面も無く難しくはない印象ですが、環境に慣れ無ければは早い段階で死んだり、まったく大きくならずに死んだりする場合も多いです。
飼育難度は金魚・メダカよりも少し難しいです。特に他の魚と混泳させると餌が食べれずに痩せる個体が出ます。痩せるとそのまま長生きしたりもしますが、その後太るということがほとんどありません。
少なくとも過密の混泳水槽には入れるべきではありません。ネットやショップでは水槽のお掃除屋さんなどと紹介されていますが、まったく当てはまりません。床材ごと餌を食べる様子はむしろ、綺麗に掃除が行き届いた掃除された水槽でこそ正常です。お掃除屋さんではなく、お掃除屋さん(飼い主)のお客です。わかる?
飼育の注意点、スジシマドジョウは丈夫だが、小さいのは混泳は注意
食べ残しを見つけて食べて生き残るだろうと思っていたが、考えが甘かった。以前、これよりももっと小さなスジシマドジョウを入れていたが、その個体はほとんど大きくならずに半年ほどで死亡。
ドジョウの稚魚や5cm未満の幼魚がショップで売られているときがありますが、混泳水槽に入れるべきではありません。結構な確率で中々大きくならずに死にます。その原因はエサを食べられないから。ドジョウがまだ小さいのに大きな混泳魚がいるとどうしてもエサの量が減ります。混泳水槽だと食べているかどうかが判断しにくいです。ドジョウ用のタブレットも若魚は食べにくいです。メダカサイズのエサが適しています。
なので小さいドジョウは小さいドジョウだけで集めて飼育しましょう。8㎝とかの大きさになれば強引にエサをとりに行くこともできるのでそれぐらいの大きさになれば混泳水槽などに入れてください。大きなドジョウと小さなドジョウを一緒に飼う場合も同じです。サイズが違うなら別に飼育しましょう。
捕まえ方、入手方法
スジシマドジョウを捕まえには、川底が砂のところをたも網でガサっと掬うと捕れます。もちろん、その川にスジシマドジョウの仲間がいないと無理です。
透明度がある箇所で比較的浅い川を好むので、ジーッと見ていると川の上から見つけることもできます。10分ぐらい動かずに見ているとスジシマドジョウが現われるかもいれません。
しかしながら、見えているドジョウを捕まえるのって結構難しいです。ギリギリの距離で逃げていくんですよぉ。たくさん見えても、まったく捕まえられないこともあります。特に大きいのは難しいですね。捕りやすいのは少し小さいサイズ。
※普通のドジョウと違い、スジシマドジョウは流れのある所を好むので罠では捕りにくい。
※飼育の持ち帰りは最小限にする。
※たも網は砂ごと掬える丈夫な物が適していますが、安物でも捕れないことはない。
スジシマドジョウの種類によっては小型のサイズから大きくならない種類もいます。
一般的にコガタスジシマドジョウとまとめられますが、これもショップではスジシマドジョウという名前で売られています。
コガタスジシマドジョウの種類
- サンヨウコガタスジシマドジョウ
- トウカイコガタスジシマドジョウ
- ビワコガタスジシマドジョウ
- ヨドコガタスジシマドジョウ
- サンインコガタスジシマドジョウ
コガタと名前がつかなくても小さいスジシマドジョウも色々います。種類が多いですから。
捕獲禁止の種
県などによっても違うのですが、例えば高知県ではトサシマドジョウ・ヒナイシドジョウが捕獲禁止です。他にも各県でホトケドジョウは捕獲禁止。
ハカタスジシマドジョウ、ヒョウモンドジョウも禁止。
ほとんどのスジシマドジョウが希少種ですので、まずその県にどの種のドジョウがいて捕獲していいか確認してください。
購入について
スジシマドジョウはホームセンターやアクアショップで販売されていますが、ざっとした名前のスジシマドジョウ・シマドジョウという名前で流通しているケースが多いです。価格は500-1000円くらい。
時折貴重なドジョウが安く売っていたりしますが、名前を間違うケースも多いみたいです。自分が思うにはサンヨウコガタスジシマやチュウガタスジシマドジョウといった岡山で捕獲されたワイルド個体が各地で流通している感じです。
しかしながら、店で飼うことはお勧めしません。業者の捕獲事業に加担することになってしまうからです。お住いの県にスジシマドジョウがいるなら、自分で捕りましょう。こんなとこいないだろうと思うような住宅地近くの水路などにもいますよ。
飼う準備
スジシマドジョウを飼うのは特別な技術や環境は必要ありませんが、床に潜るので床材は適したものを入れた方が観察が楽しいです。
生育状況を再現するような水槽がりそうかも。スジシマドジョウはおとなしいので混泳は特に注意が必要です。大人しすぎて餌を食べきらずに痩せたり弱る個体は結構いる印象です。
流水型の魚なので水流のない屋外ビオトープではほぼ飼えません。以前、小さいのを入れていたのですが長くて1年でした。
水合わせ等・水温
スジシマドジョウも水合わせは必要です。水質の相性については、ある程度綺麗なら問題無いと思います。
水槽に入れる際は一度水換えをして、新しい水にして水合わせして入れた方がいいかも知れません。スジシマドジョウは酸素豊富な環境が必要です。
水流が弱い水槽ならエアレーションを検討してください。というか、ドジョウを死なせたくないならエアレーションは入れるのがおススメ。
水温は高温は30度、低温は5度までが飼育範囲ですが、種類により違うので25度-10度で維持ししたほうが安心です。ヒーターは必要ないです。
我が家では60㎝規格で飼育
水槽スペック
- 60㎝規格水槽
- 上部フィルターと底面フィルター別可動
- 大磯砂
- 餌はテトラのリバーミン
- カゼトゲタナゴ10+ヤマトシマドジョウ2
- 30㎝用のLEDライト
スジシマドジョウの水槽で一番大事なのは、酸素量です。川では川上に向って並んで呼吸をしている様子を見ることができます。体の割にエラが小さいので、低酸素には弱いはず。
ドジョウは腸呼吸や皮膚呼吸をするので低酸素には強そうですが、スジシマは腸呼吸をしてる様子などは水槽内でも確認できません。
また、低酸素に陥ると上下に激しく泳いだり(すべてではない)、フィルターの吐出口などに頭を突っ込んで死んだりしします。
水質も大事で、水換えはもちろん、床材やフィルターの手入れはちゃんとやってください。
必要なもの
水槽
水槽サイズは最低でも30㎝規格以上が適しています。
数が少ないなら30㎝規格と外掛けや水中フィルターでも飼えます。ただし、30㎝サイズの場合は混泳せずに基本的にドジョウ系ばかりにしましょう。
注意すべきは飛び出し事故です。かならずすべての隙間を塞いでください。種によっては激しく上下に動いたりします。この動きは問題がある場合と、問題が無い場合があります。
お勧めは60㎝規格です。
フィルター・照明
お勧めのフィルターは上部です。酸素を取り込みやすいし、水流もそこそこあります。30cm水槽などは外掛け。投げ込みでもいい。水流はあった方が喜ぶので水中フィルターも問題なし。
照明は暗いと水が悪くなるので必ず何か検討してください。時間は季節の日長に合わせたらいいでしょう。
床材
ドジョウは石に潜るので砂や小石にします。
お勧めは田砂です。エサごと砂を吸いこんでエラから吐き出す様子を観察できます。大磯砂では見れません。
水草を植え付けるのはお勧めしませんが、もし植えるなら田砂の方がイイです。水草の根元に石を置くなどします。
※田砂に似た商品としては湧き水の砂などがあります。あまりにも細かい砂は巻き上がるのでお勧めしません。
石、隠れ家、レイアウト
ドジョウはどちらかというとおとなしい魚なので何かを入れていた方が落ち着くと思います。特に下に潜れるようにしたらいいかも。スジシマドジョウは種により砂に潜る種と、石や礫の間に身を隠す種がいます。何かしらの石を入れたらいいでしょう。
上の水槽は石の上に流木を置いて、流木の下や石の裏に隠れるようにしています。水草は飢えてもほぼ育たないので流木にウィローモスを活着。あとナヤス少々。
エサ えさ
ドジョウ用の餌もありますが、タナゴのエサなども沈んだのを食べます。
他にも居林の7バイブラバイツや冷凍アカムシ(サンショウウオのついで)を食べさせてます。他にはプレコ用やコリドラスの餌も使っていた時期もありました。沈下してある程度の大きさがあれば問題無いです。
上手く食べれず弱る個体もいるのでよく観察してください。食べない場合は冷凍アカムシで反応や様子を観察します。どうしても食べない場合は、隔離して落ち着いた環境にすると食べます。
水換え・フィルター掃除
水換え頻度は水量やフィルターにもよりますが、どちらかといえば新しい水を好む種類です。水換えは1/3ではなく1/2以上でやっていきたいところ。
我が家の60㎝規格の場合は月に一回の水換えと2回のフィルターのウール掃除維持しています。夏場は追加で水換え。3カ月くらいでフィルターは丸ごと洗い。
掃除
床材掃除はしっかりやりたい魚です。なぜなら、エサを探すために床材を触り続けるし、潜るからです。汚れているとそのたびにゴミが舞うことになってしまいます。水換えの際に掃除しましょう。
GEXに砂利クリーナーが便利で速いです。汚れがひどいようでしたら水を抜いて丸洗いします。
病気は?
なぜ死んだ?太っていて餌は食べれていたはずだけど、赤斑のような症状が出て数日で死亡。水も良好だったと思うんだけど、寿命?寿命の場合は体色が薄くなりエロモナス系の病気を出して死ぬことが多いです。
塩水に弱い印象はないので塩水管理も良い考えです。ヒレがたたまれているときは原因はともかくすぐに隔離した方がイイです。バケツでエアレーションだけでも一時的な維持はできます。
ドジョウに多い病気としては、エサを食べれない衰弱死、赤斑、白雲病かな。症状が確認できた時は、真っ先に隔離して薬浴+塩浴します。寿命や痩せていないなら、早期発見で十分治療できると思われます。
暴れる様に動いたり、止まってジッとしたりを繰り返す場合は水や酸素に問題がある、病気の前触れ、死亡の前触れの可能性があります。
混泳情報
混泳は様々な魚と一緒に飼えますが、長く元気の太らせて飼いたいなら要注意です。
何でもかんでもokではありません。どちらかというと底でボーっとしたり、せわしなく餌を探したりする魚ですが、活動域が被る他の生体がストレスになる場合があります。
例えば、ヤマトヌマエビ・スジエビなどは相性が良くありません。ダメではないのですが、ストレスを与えます。ミナミは問題なし。
ヨシノボリ・カマツカはほぼ問題なし。メダカやタナゴも問題なし。ほとんどの生体は直接的には問題はないけど、あまり大きくならなかったり1年もたずに弱って死ぬ個体などもいます。
二枚貝をもし入れていたら、ヒレに二枚貝の子どもが一時寄生するかも。
まとめ
近所で水路に取り残されていて、一度にたくさん飼ったこともありますが小さい個体は中々大きくなりませんでした。エサを食べているのにあんまり大きくならないのは餌が足らないから?
と思いきや、結構丸々太る個体もいるんですぇ。飼育が簡単なのか難しいのかいまいちピンとこないから個人的には飼育は観察が必要な魚です。太らせたいけど痩せる個体がいる。
ドジョウの種類によっては上や下に激しく動いたりします。種によって性格が違う。