魚(タナゴ)のボロボロのヒレが再生-隔離薬浴塩水粘膜保護剤

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作成に約 112 分かかりました。

この記事は弱ったタナゴたちを隔離して薬浴してヒレを再生させた様子です。
8匹のタナゴが7匹にはなりましたが、ほぼヒレは完治。20日経った現在、衰弱も解消しつつあります。

お魚ガチが書きました
すまら

自然大好き一家で自然保護協会家族会員。自然観察指導員 。熱帯魚はベタ、日本淡水魚はタナゴその他を20本以上の水槽で飼育中。
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タナゴのヒレがボロボロなので

タナゴ ヒレ 薬浴
ニッポンバラタナゴのオスですが、ヒレがバサバサボロボロ。しかもこの個体、胸鰭が無い。
隔離してヒーター、エアレーション、塩浴、エサ

このタナゴたちは、たぶん去年我が家で生まれたニッポンバラタナゴ達。他の大きいタナゴとかがいる60センチ規格のコミュニティ水槽だったので、小さい子達には過密&過酷な環境だったようです。
飼育環境は見直す必要大。

1日目隔離薬浴 2日目からエルバージュ

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細菌性の病気に効く薬。魚の薬としては強力とされている。エロモナス・カラムナリスなど水が汚くなったり、弱って発症する病気に効果がある。具体的には穴あき病・尾ぐされ病・赤斑病・口ぐされ病・エラぐされなどなど。

屋外水槽のと小さなタナゴたち。過密気味で弱ていましたので8匹を隔離しました。皆ヒレの損傷があり、肛門と産卵管付近が赤いのが1匹鱗が逆立っているが1匹口元が赤いのも2匹。てな感じで、衰弱と共に更にエロモナスの症状ですが、写真にとるのも難しいくらいの初期症状。とわいえ薬浴は必須。

バサバサのヒレは尾ぐされ病ではなく弱ってボロボロになったっぽくもありますが、尾ぐされ病なんでしょうね。病名としてはエロモナス病、カラムナリス病の両方かな。

これらに対応する薬はエルバージュエース、グリーンゴールドFリキッドと顆粒、観パラDです。

18度のヒーター、エルバージュエース、3%-6%塩浴で管理開始。薬の量の計算は大得意。作ったツールで計算。
可変式ヒーターがあるなら徐々に25度くらいまで上げるのが理想?今回はヒーターが淡水魚用の固定式18度しかなかった。

まず、1日目は0.3%の塩水で管理スタート。水量は10Lの水槽。2日目にエルバージュエースを0.1g投入。同時に1日2回のエサを給餌。糞はスポイドで吸い取る。

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あ、0.01じゃなくて0.1gだった。 粉薬ってキッチンスケールでの計量が無理なほど軽いです。そういう時に便利なのはポケット電子天秤。価格はピンキリですが、魚の薬の軽量くらいなら安物で充分すぎる精度で...
エルバージュエース 薬浴
一度少ない水に溶かしてから、徐々に隔離水槽にそそぐ

エルバージュは24時間と書かれていますが、赤みが引かなかったので+12時間して半分の水替え。

その後3日ほど管理するも、赤斑病が引かない個体がいたので0.05グラム追加。エアレーションは投げ込みフィルターに変更(ろ材はウールマットだけ)。二日後に赤みも消えたので50%の水替え。水替えのたびに塩を追加して0.6%を維持。

さらに3日後はフラフラする個体はいるものの、ほぼ元気な感じになりました。ここで、薬を抜くために100%換水。フィルターもウールを取り換えて底面ボックス化。隔離水槽から飼育水槽管理に移行。

底面ボックス化 投げ込み
塩水0.6%のみにしてここにタナゴ投入
死んだタナゴ 塩水
しかし2日後1匹が死亡。塩水なので死体がふやけない。

8日目に隔離水槽をそのままタナゴ8匹の飼育水槽にしたけど、1匹死亡。死んでしまったのはヒレがなかなか治らなかった個体。下に沈みがちでした。興味深いのは0.6%の塩水だから死体がふやけず、見た目は生きている時とほとんど変化していなかったこと。浸透圧の強さを改めて感じました。死体がふやけるのって、浸透圧機能が無くなったからなんですよね。当然ですけど。
塩水浴はかなり体力回復には効果的じゃないかと思います。

薬浴が終わったらプロテクトXでヒレとエラの保護

薬浴が終わってからキョーリンのプロテクトXを使用しました。粘膜保護成分が入ったタイプでどろッとしています。エアレーションの泡が消えにくくなる。今回効果があったかどうかは不明。ヒレの回復が10%くらいはやくなったのかも?
使う前に水替えすると弱った個体は水面に集まり鼻上げをしていましたが、これを使うとその行為が無くなりました。エラの保護効果もあるらしいから、それが効いたのかも。

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10日でカラムナリスの症状はほぼ消えた

10L に8匹のタナゴが7匹に減りました。隔離開始から10目の出来事でした。確かに隔離水槽自体が過密気味ではあるんですよねぇ。同じ部屋の別のタナゴ水槽は20Lに5匹なんです。今のところまだタナゴたちの動きは活発でないので、大丈夫そうですけど。

軽い病気 タナゴ
一匹、お腹が膨れた個体(先天的?病気?)がいて、ヒレとうろこが一部赤くなった個体がいたけど、そのうち治った。
タナゴ水槽 
ひとまずは平和。

20日目のヒレの様子、ほぼ回復

ここまでヒレが回復
バサバサのヒレがほぼ回復。

このタナゴ、片方の胸ヒレが欠損してないのですがさすがに回復していません完全に無くなったヒレは回復しないのです。背びれなどのようにヒレの骨のような軟条まで欠損したら回復しません。
その他のタナゴのヒレもほぼ回復。バサバサ状態なら回復の見込みがあるんのでケアすべきですね。

半数の個体は動きはほぼ元気で正常に戻りましたが、残りはまだ調子が悪い感じで底の方にボーっとしていることも多いです。衰弱個体が元気になるには1ッカ月以上はかかるのかも。

今回入れたヒーターが18度固定でほぼ動いていなかったので、回復は遅めだったのかもしれません。
もっと高めなら代謝が活発でもっと回復のかな。。

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おさらいと、今後の管理はどうする?

保温 水槽
水温変化と余計な刺激を与えないために夜からお昼まで保温材で被う。昼から夜まではライトを点灯。

カラムナリスの症状は2回の薬浴が必要で10日でほぼ赤みは消えました。

ヒレは20日で90%くらいまでは回復しました。

今回大事なのは弱った個体はまず隔離エサをやりたいので観察しやすい水槽で隔離し、塩を0.3%から0.6%に上げて常に塩水で管理薬はエルバージュエースを24時間濃度で二回使用。糞は1日2回スポイドで回収(水替えがだと生体に負荷がかかるから)。薬浴は次の日に半分の水替えでうすめて、様子を見ながら最終的に100%換水。その後も0.6%の塩水で管理。エサはテトラのメダカのエサを使用。フレークタイプで消化が良さそうだったから。

塩水管理は水替えを頻繁にして、7-10日で終わらせるとネットではよく書かれているが、その程度で衰弱が回復する見込みは少ないので魚が弱っているなら数カ月続けても良い。そもそも、このタナゴたちは数キロ先が海という海に近い川で捕ったニッポンバラタナゴ達の子供たち。高温期でなければすぐ水が痛むこともない。水の痛みに関しては、最初は泡だったり水が茶色っぽくなるが、水替えをしていくと普通になる。

そもそも隔離水槽なので撤去したいのだけど、過密気味の元の水槽に入れるのは無謀。
どうしよう。少なくとも暖かくなる春まではこの水槽を維持することになりそう。

調子がよさそうな個体は別の余裕のあるタナゴ水槽に移す感じでいく。それからベアタンク飼育で気付いたのだけど、タナゴって食糞けっこうしますね。糞を食べるってこと。金魚とかウサギではよく知られた行為です。

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今回使ったアイテムたち

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ヒレの保護になるかと思って入れた。少なくとも悪影響はないみたい。タイリクバラタナゴの実験結果がボトルに書かれている。