黒ひげゴケは厄介
黒ひげゴケとはひげ状コケともよばれる紅藻類です。食べる海苔に近く、乾燥させると海苔の匂いがします。
新規水槽には発生せずある程度時間が経った頃に増えてきます。その理由は水槽内の硝酸塩をエサとするからです。ある意味リセット時期を知らせに来るコケでもあります。早めに対処すれば少し見かけただけで済むこともありますが、放置するとどんどん広がって何から何まで黒ひげだらけ水槽になる可能性もあります。
スポンジ以外の部分の黒ひげの対処方法
給水パイプやレイアウト素材などにも黒ひげゴケは付きますが、硬い物なら3Mのがんこタワシでこすれば簡単に落ちます。がんこタワシでこすると大抵のものは細かい傷がつくのですが、水の中に入れば全く傷は目立ちません。黒ひげゴケは当然ながら水の中のモノにつくのでほぼデメリット無しで使えます。
普通のブラシやタワシではよほど念入りにこすらない限り黒ひげゴケは落ちません。ホントこいつは思ったよりも何倍も強いんです。ぜひ、がんこタワシでやっつけましょう。というか、タワシというよりヤスリみたいなものですので、傷つけたくないものはこすらないように注意。
※アクアリウム用のコケスポンジのほどんどがガラス面の緑藻を想定しており、黒ひげは落とせません。
もちろん漂白でもokです。漂白最高!キスゴムなどが劣化するのは仕方ないです。どうせ経年で劣化します。
- 固いプラスチック部分-タワシでこする、漂白
- エアチューブなど柔らか素材–新品交換か漂白
- 床材-新品交換か漂白
- 石-ワイヤーブラシでこする、ADAのフィトンキッド、木酢液、漂白
- 流木-気合で削る、漂白
- 水草-カットする、木酢液、漂白
- スポンジー漂白
スポンジ部分は漂白するしか手はない
固い所ならがんこタワシでokなのですが、さすがにスポンジはこすれません。ひたすら手でもみ洗いをしても取れないのです。
なので、漂白するのが唯一の方法です。塩素系漂白剤のピューラックスやハイターで一晩ほどつけ置きして置き、よく洗って天日干しします。一晩漬けるなら薬剤の倍率は除菌濃度(一番薄い)で大丈夫です。
しかし、これだけでは黒ひげは取れません。頑固に死んでも引っ付いたままです。プラスチック部品なら適当にこすれば落ちますが、スポンジはこすれないからどうしようもない。漂白後にいくらもみ洗いしても取れるのはわずかです。
なので、苦肉の策でエビに食べてもらいます。漂白後の黒ひげゴケは海苔のおいしそうな匂いがする物質に変化しています。ミナミヌマエビなどが1週間ほどで綺麗に食べてくれます。天日干ししたり、数カ月乾かして保管していても頑固にスポンジについたままです。
もしエビが用意できないなら、スポンジは新調するのもアリです。
生体に頼るならフライングシルバーフォックス
自分が試す限り黒ひげを食べる生体はシルバーフライングフォックスかサイアミーズフライングフォックスだけです。あまりにも黒ひげがひどい状態でなければほぼ確実に黒ひげは減っていきます。
ヤマトヌマエビ、石巻貝などのおなじみのコケ取り要因はあまり食べません。ヤマトは多少は予防効果はありますけど、彼らは基本的には黒ひげは無視します。
ただソコソコ大きく60㎝規格より小さい水槽にはお勧めできません。
黒ひげはリキッド類やリン酸除去剤の効果は限定的
コケの予防に効果のあるリン酸除去剤は一度黒ひげが出始めて使い始めてもほとんど意味はありません。やるだけ無駄です。入れるなら水槽立ち上げ期から入れるべき。
コケ予防のリキッド製品も黒ひげには無力です。緑藻などには効果があります。黒ひげ予防でもし使うなら、一度リセットで綺麗に退治してから使いましょう!
全体的なコケ予防でお勧めはバルジガードです。
まとめ
スポンジの黒ひげゴケは漂白後にエビに食べさせてください。
面倒なら黒ひげに降参したことを認めてさっさと新しいスポンジを買った方がイイ。スポンジはなるべく純正を用意しましょう。サイズが違うと知らないうちに外れてトラブルになる時があります。