福岡にいるサンショウウオのおさらい
福岡県には2024年現在以下のサンショウウオが自然環境下に生育しています。くわしくはWeb両爬図鑑を参照。
- ブチサンショウウオ 九州北西部の山地
- コガタブチサンショウウオ 九州の山地
- チクシブチサンショウウオ 九州の北東部
- カスミサンショウウオ 九州北部から西部(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県)
- ナガトサンショウウオ 北九州の一部
以前探しに行った場所はこのエントリーを参照にしてください。この時は見つかりませんでした。
チクシブチサンショウウオ発見するまで
我が家でナガトサンショウウオを飼っているのですが、やはり夜行性なのが理解できました。ナガトは止水系ですが、流水系も夜行性です。
夜の山に探しに行くしかないと決断し、産卵期でもある4月を待って行くことに。産卵期なら水辺に集まるはずなので多少は見つけやすいはず。
場所はグーグルマップとにらめっこして事前に下調べしている沢。沢はなるべく小さいのが望ましいので、国土地理院の1/1000にも載っていないような感じ。地形を読みながら勘で選定して、昼間に下見したらよさげなので雨が降った次の日に行ってみました。
福岡県内の山奥です。
山道を走り、目的地に到着。ちょうど日没の時間ですぐに暗くなり始めました。沢を登りながら、落ち葉や倒木、沢の中などを探しました。
持ってきた道具は長靴と、小さな網、LEDヘッドライトとLED電灯。
すると、沢の浅い所で発見。チクシブチサンショウウオです。背中に斑紋が無いし13㎝くらいあって大きいのでコガタブチではありません。
でかい。そして、灰色の体と白い斑点。カスミサンショウウオとは明らかに違う見た目でした。
捕まえても陸上だと動きは遅いです。かわいい。いやはや君はこんなに山奥に住んでいたんだね。夜に水辺に出て結婚相手を探してたの?
手に乗せたり、写真を撮ってリリース。夜だから写真が撮りにくい。
そして、浅い滝つぼでもう一匹見つけました。捕まえようとしたら、スッと流れに乗って石の陰に入ってしまいました。
水の中のほうが目立つので見つけやすいです。周辺は老木や石、コケ、落ち葉だらけで隠れる場所が無数にあり陸上で見つけるのは難しそう。
2個体を見つけたという事は、そこそここの場所には居るのかもしれません。
サンショウウオは保護色で見つけにくいです。よーく目を凝らさないと見つかりません。沢のそばに腰を下ろして、ジーッと何か動くものはないか観察。それでいないようなら石などを動かす(元に戻す)。
この沢にはサワガニ、ヨコエビ、水の中の黒い小さな虫、などがいました。これらをエサにしているのでしょう。
まとめ
幻のサンショウウオを見つけることが出来てうれしいです。福岡でも頑張って探せば流水性小型サンショウウオも見つかりました。
いつまでもこの可愛い小動物がいつまでも生き残ってほしいです。
これ以上、この周辺の場所が壊されませんように。生体は飼育禁止ではありませんが、大人の個体は貴重なので持ち帰っての飼育は避けた方がイイでしょう。どうしても飼育したいなら、幼生を捕まえて飼育すれば影響が少ないと思う。
チクシブチサンショウウオの詳しいことは下記サイトをご参照ください。
夜の観察 お勧め道具
明るいのがおススメですが、生体に直接強いひかりを当てるのはなるべく避けましょう。特に近距離は止めるべきです。