これがナヤスだ

ヤナギのような細い葉っぱ、長さは3cmほどだろうか。
この水草はナヤスという。ナヤス、ナヤス、聞きなれない言葉だと思う。日本語だろうか?という疑問もわくだろう。ナヤスとは日本名ではなく、学名Najasから来ている。Najasとは泉の妖精という意味らしい。ナヤスは日本の名前ではトリゲモ科及び、イバラモ科である。
トゲリモやイバラモの仲間は葉っぱがギザギザだからそういう名前なのだが、アクアリウムで微量に流通しているいわゆるナヤスは目に見えるようなギザギザ(鋸歯)ではない。我が家の水槽に入っているこのナヤスはあるショップで買ったものだけど日本に自生しているのを増やしたのだそう。イトトリゲモ?ホッスモ?わかりません。
※大手ショップのcharmで売っているのは南米原産のナヤス・グアダルペンシスというのらしい
この我が家のナヤスは大牟田のニッタンという店で買ったのだけど、この水草はアクアリウム業界ではあまり流通していない。我が家にあるレイアウト水草の図鑑などにも載っていない。なぜなら、ちょっとした衝撃でバラバラになり輸送に耐えないショップが扱いにくい品種だからだ。茎が分離しやすくなっており、あっという間に葉っぱだらけになる。そのため、凝った水草レイアウトをしたい人には向かない。なんせ、すぐバラバラになり水面に浮かぶ。浮草となってもそこで育つ。

水槽の様子

明るい緑色で水槽内が華やか。エビの隠れ家としてはとても良い。
ナヤスは沈下性の水草で根を生やすのだが、この水槽では流木のウィローモスに根を絡ませている。もちろん、床材にも根を張ることが可能。しかし、すぐ千切れるので思い通りにはならないだろう。

今は夏場なので明るい色だけど、冬場は成長が止まりコケなどがうっすらつく。エビなどがいれば綺麗にしてくれる。冬場に見苦しい時はバッサリ半分以下、4分の1程度まで減らしても良い。温かくなればまた元通り増える。
複数の環境で育てているが、まずもって丈夫。アナカリス並みのタフな水草。

野外でも育つが、冬場は活動がほぼ止まる。ほぼ浮草だが、浮草状態だと大繁殖はしない。冬越しは基本的に屋内が安心。


ナヤスの育て方
ナヤスは育て方も何もない。勝手に増える。室内で育てる限りは低温も問題ない。チャームの説明ではCo2添加が推奨されているが、ある程度増えたら一気に増えるはず。わざわざナヤスのために添加する必要はない。
コケだらけの水槽になって葉の表面をコケが被うなんてことにならない限り、枯れない。どうやったら枯れるのか教えてほしいくらいだ。綺麗に管理するコツとしてはミナミヌマエビ・ヤマトヌマエビなどを入れることだ。レッドチェリーなどとのコントラストも良い。エビを爆殖させたいときにも適している。
初心者にはとても扱いやすい。ただ、柔らかいので水草をガンガン食べる魚がいたら食べられるかもしれない。
前述したようにバラバラになりやすいのでレイアウトであれこれ凝りたい人は手を出さない方が良い。一度バラバラになると水槽全体で増える。ナヤスを使いたいなら、水槽丸ごとナヤスの森にするくらいの気持ちがイイだろう。
もしくは少量を浮草のように浮かべてもいい。少量ならバラバラになっても人力で掬うこと可能だからだ。
※ナヤスは冬の屋外だと色が薄くなり枯れます。
※花と実はつけたことがありません。水面に白い花が咲くらしいです。
ナヤスの良い所
ナヤスはトリミングがハサミ要らず。手で簡単に千切れる。これはナヤスだけの特徴かもしれない。
見た目はとても良い。いかにも水草って感じがするが、アナカリスほど無粋ではない。
それから肥料分を結構吸収してくれる。この水草を入れておくと黒ひげゴケが生えない気がする。盛大に増えている水槽ではガラス面の緑ゴケも発生しない。おそらくこの水草のおかげだろう。
軽い水草なので水流で動かしたり、するのもいい。少量でも使えるので小型水槽でも使いやすい。
ヤナスは美味しい?いつの間にか減る時は魚が食べている

間引いたヤナスをタナゴ水槽に入れていたのですが、1週間ほどでほとんど消えてしまいました。
小型タナゴは食べないのは確認済ですが、ヤリタナゴ、カネヒラ、イチモンジタナゴのどれかが食べているようです。
他にも貝なども食べる可能性があります。
ナヤスの入手
ほとんどアクアリウムショップには流通していない。
自家繁殖で売っている店か、通販で買おう。日本では通販はチャームだけで売っているようだ。
まとめ
ということで、もしショップで売っていたら購入して適当な水槽に入れて増やすと便利に使えますよるお勧め水草。金魚やメダカなど定番の魚とも相性はいいです。
なんだかんだで手のかからない水草が強い!小型水槽やボトルアクアリウムとは相性が良い。