タナゴ釣りの仕掛けとエサ、場所・時期と種類・魅力をとことん解説

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お魚ガチが書きました
すまら

自然大好き一家で自然保護協会家族会員。自然観察指導員 。熱帯魚はベタ、日本淡水魚はタナゴその他を20本以上の水槽で飼育中。
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タナゴ釣りおもしろさ

カネヒラの婚姻色オス

タナゴ釣りの面白さは何か?
個人的に最も魅力と思うのは、婚姻色がきれいな個体が釣れることと思っています。うわ!とビックリするくらい虹色に輝く魚が釣れるのです。なので釣りの時期というのは大事になり、春から初夏にかけてアブラボテやヤリタナゴ、カゼトゲ、ニッポンバラの婚姻色を楽しみます。ヤリとバラのはとても鮮やかな色に輝いていて、熱帯魚が釣れたと勘違いするほどです。秋になればカネヒラが綺麗。カネヒラの美しさはなんといってもそのグラデーション。惚れ惚れします。そして楽しみは綺麗なタナゴの写真撮影。観察ケースや皿などで側面が見えるように撮影すればいい記念になります。


婚姻色は釣りあげた瞬間が最もきれい!!釣った人だけの特権です。

ニッポンバラタナゴ婚姻色最盛期

次の魅力は数釣り。九州だとアブラボテが延々と釣れるスポットがあります。それこそ100匹以上釣れます。たまにヤリやカゼトゲが混ざる感じ。座り込んで川から魚を一匹ずつ抜く作業。これはこれで楽しい。バケツがいっぱいになったら逃がします。違う種類のタナゴ が釣れるのも嬉しい。その都度逃がすと魚が逃げると言われます。

小さな竿と仕掛けも魅力です。小さいから邪魔にならない。釣り具を持っていない人が新規に買いそろえても安い。仕掛けも単純です。エサも少量で済みます。

タナゴって食べれる?

ウミタナゴは食べられますが、川のタナゴは普通は食べません。私の住む福岡県南部は様々な淡水魚を食べる文化が今も残る地域ですが、タナゴを昔は食べたという話を聞いても、今も食べているという話はほとんど聞きません。食べても腸が苦くて不味いのです。その特徴はほぼすべてのタナゴに共通しており、別名や学名が苦いに由来するケースもあります。それにタナゴは小さいので、その理由だけでも食べるには値しない魚です。一部に美味しいと言われるタナゴもありますが、惜しいし不味いは生育環境や個人の主観が多くあてになりません。

タナゴ釣りは基本すべてリリースです。飼育のために持ち帰ることもあります。

鑑賞したり写真撮影したら優しく逃がしましょう。上の画像は逃がす直前に水を抜いてタナゴの側面が見れるようにして撮影し、すぐ逃がしました。バケツからは長くても2時間ほどで逃がしましょう。もし持ち帰る場合は電池のエアポンプがあると安心です。

九州で釣れたタナゴギャラリー

交雑タナゴ

ヤリタナゴとカゼトゲの交雑個体

タナゴは交雑種が多いことが知られており、ヤリとアブラボテの交雑種ならヤリボテと呼ばれます。雑種ともいわれます。特に種類の多い水路ではちょくちょく釣れます。遺伝子汚染?と心配されるかもしれませんが、交雑種はオスしか生まれません。なので、子の子の段階でどちらかのタナゴに戻ってしまいます。交雑はタナゴの密度の高い所では割とよくあります。

我が家の近所の水路ではカゼボテ、ヤリボテを釣ったことあります。同じ属で交雑しやすいですが、ごくまれに属を超えた交雑が生まれます。ヤリバラ、カゼバラなどもいます。

タナゴ釣りで釣れた外道

タナゴ以外の魚も釣れる時があります。外道で一番いやなのはブルーギル。まじやめて!

クチボソは上から見るとタナゴに似ています。カワムツやオイカワもよく釣れます。モロコも釣れます。
あまり大きな魚はもちろん、糸が切れるので怖い。ブルーギルは針が外しにくく(フィッシュグリップか手袋欲しい。)、テンポが落ちるので勘弁してほしい。ブルーギルは体形がタナゴに似ていて、皮肉でシマタナゴと呼ぶ人もいる。

タナゴは針が外しやすいですが、サイズが大きい外道が釣れた場合は小さい針を飲み込むので細いペンチや針外しがあると便利かもしれません。

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タナゴ釣りの時期や場所

え?こんなところに?と思うような小さな水路にもいる。この水路は三面コンクリートだがカネヒラとアブラボテがたくさん泳いでいる。このような場合の多くは上流に二枚貝や水草の多い繁殖に適した場所があるケースが多い。

タナゴ釣りのシーズンはかつては冬と言われていました。冬に温かい箇所に集まる性質があることから、数釣りが可能だったのです。
現在ではタナゴの婚姻色を楽しむという釣り人も多く、3月から7月くらいが最も賑わうシーズンでしょう。冬には釣りをしなかった人も、婚姻色が出始めるとウズウズして釣りたくなるのです。

釣ろうと思えば年中釣れる魚です。ただ、水温や水量、種類やサイズでポイントやエサ、深さが変化します。

場所は二枚貝がある水路や川、池、湖です。水草も重要なヒントになります。ポイント探しをやっていると慣れてタナゴがいそうかどうかは判断できるようになり、透明度が高ければ地上から見ただけでタナゴかどうかが判別できるようになります。ヒラウチ(ひらっと水底でひるがえる動作)はタナゴ以外もやりますが、体形が良く見えるのでタナゴかどうかは判別できます。水路の壁のコケを食べているような魚もタナゴが多いです。

7月8月は今年生まれた新子とよばれる小さなタナゴたくさんいる場所などもあります。釣ることも可能で警戒心が薄くよくエサを食べます。

8月以降は婚姻色カネヒラのシーズンとなり11月まで綺麗です。

タナゴを見たことないような人が釣りポイントを一から探すのは難しい面があります。ネットでは保護の観点で詳しいスポットが公開されるケースは少ないですが、有名なタナゴスポットもありそのような場所では初めての人でも釣れるでしょう。最も効率的なのはすでにタナゴ釣りをやっている人に聞くことですが、タナゴ釣りはマイナージャンルなのでスポットを知っている人は極少数です。

全国的にタナゴ釣りで有名なのは琵琶湖(滋賀)・霞ヶ浦(茨城)・手賀沼/印旛沼(千葉県)・淀川・岡山市周辺・柳川(福岡)・熊本市周辺などがあります。

タナゴの種類によって好む環境が違います。流水を好む種類や、池などの止水を好む種類がいます。

また、時期により釣れるスポットは変化します。釣る際の注意点としては水深が浅すぎてタナゴはたくさんいるのに釣れないケースがあります。流れが速い場合も釣りにくいです。

近所のアブラボテ、ニッポンバラ、カネヒラ、ヤリタナゴがいる水路。タナゴがたくさんいる水路は大抵は他の魚も多い。フナ、カワムツ、オイカワ、ドジョウ、イトモロコ、ナマズ、コイなどと混在している。
福岡県矢部川水系タナゴ・フナ水路-水中映像

タナゴの分布・種類

日本に生育するタナゴの種類は全部で18種です。そのうち2種が外来種になります。

タナゴ釣りの対象としてもっとメジャーなのがタイリクバラタナゴです。そのほかは地域により分布が違います。タイリクバラタナゴ以外でよく釣られるのはヤリタナゴ、アブラボテ、カネヒラ、タビラ類になります。数が少なかったり、警戒心が強かったりして特に釣りにくいのはニッポンバラタナゴや、ゼニタナゴ、タナゴ(マタナゴ)などです。

一つの水路でたくさんの種類が釣れるのもタナゴ釣りの魅力かもしれません。我が家近くの水路で5種類釣りました。

日本のタナゴは3属に分類でき、アブラボテ属・タナゴ属・バラタナゴ属となります。同属だと交雑が生まれやすいです。

福岡県(九州)のタナゴ6種の水路紹介、釣りや罠
タナゴが生育する水路 家に転がっていた虫取り網で毎日タナゴを捕獲しています。最初はアブラボテというタナゴの一種やハヤばかりだったのですが、水路のつながりや地形をたどっていくと他にもタナゴが泳いでいる水...

地域種類備考
全国タイリクバラタナゴ全国に分布するが多い地域と少ない地域がある。
北海道にはタイリクバラタナゴのみ生育。
東北太平洋側アカヒレタビラ、タナゴ、ゼニタナゴ
新潟・東北日本海側キタノアカヒレタビラ、ヤリタナゴ、ゼニタナゴ
関東アカヒレタビラ、タナゴ、ミヤコタナゴ、ゼニタナゴ、オオタナゴミヤコタナゴは極端に少ない。捕獲飼育禁止。
カネヒラも移植分布アリ。
伊勢湾集水域シロヒレタビラ、イチモンジタナゴ、ヤリタナゴ、アブラボテ、イタセンパライタセンパラは極端に少ない。捕獲飼育禁止。
東山陰・北陸ミナミアカヒレタビラ、ヤリタナゴ、イタセンパライタセンパラは極端に少ない。捕獲飼育禁止。
山陰江の川以西ヤリタナゴ、アブラボテ
瀬戸内海集水域シロヒレタビラ、イチモンジタナゴ、ヤリタナゴ、ニッポンバラタナゴ、スイゲンゼニタナゴ、アブラボテ、イタセンパラ、カネヒライタセンパラは近畿(淀川水系のみ)
九州セボシタビラ、ヤリタナゴ、ニッポンバラタナゴ、カゼトゲタナゴ、アブラボテ、カネヒライチモンジタナゴ(熊本・宮崎・福岡)

釣りが禁止されている稀少なタナゴ

極端に数が少なく、国内希少野生動物種や国の天然記念物にしていされている種類もあり、釣りや飼育が犯罪行為となり禁止です。もし釣れてしまった場合は、すぐ逃がすようにしてください。

ミヤコタナゴ 天然記念物

イタセンパラ 天然記念物

スイゲンゼニタナゴ 国内希少野生動植物

セボシタビラ 国内希少野生動植物

一部ではニッポンバラタナゴ ゼニタナゴなども指定されています。櫛田川水系の祓川ではタナゴ各種と二枚貝の採取が禁止されています。他にも県単位で違うので調べてみてください。

移植分布について

最も移植分布しているのはタイリクバラタナゴで、全国で増えています。産卵期が長く、悪い水質でも育つのが主な理由です。ニッポンバラタナゴとの混血も進み、純血はかなり少なくなっていると考えられています。霞ヶ浦のオオタナゴも特定外来生物に指定されました。

また国内のタナゴでも本来生育しない地域で増え、国内外来種となった種類があります。例えば九州のイチモンジタナゴは琵琶湖の稚鮎放流に交じって増えたとされます。イチモンジタナゴ、カネヒラ、アブラボテ・ヤリタナゴが国内外来種としてはよく知られています。
タナゴ釣り愛好家の移植も局地的に度々おこなわれており、各地で問題となっているが2020年現在でも行われています。〇〇市で△△が増えたのは俺のおかげだとSNS等で自慢する人もいますが、国内のもタナゴといえど絶対にやってはならない行為です(違法行為ではないのだけど・・・)。

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タナゴ釣りの難しさ

タナゴ釣りの難しさは釣り場探しに尽きるでしょう。
水路で釣るタナゴはこの水路にはたくさん泳いでいるのに、あっちの水路には全然いない。ってなこともがよくあります。
タナゴがいることが確認できれば後は釣りあげるだけですが、狙った種類を釣り上げるのは難しいですね。カゼトゲを釣りたくてもアブラボテばかりが釣れたりします。それでも婚姻色が出ているようなオスはエサに食いつく可能性は高く、粘っていれば釣りあげることが可能です。

特に難しいと感じるのが釣り場の新規開拓です。〇〇町にはニッポンバラタナゴがいるという情報をつかんでも、それだけで釣り場を探すのは至難の業です。ほぼ不可能とも言えます。というのいも、水路は時期により水量や透明度、水草の状況が違います。グーグルマップで目星をつけて現地に行っても全く魚すらいない時が多いのです。そして車でうろうろしながらタナゴ水路を探す作業はとてもストレスがたまる・・・。

せっかく他県まで遠征しても、いつも釣っている近所の水路で釣ればよかったなぁと後悔するのです。

タナゴを釣るコツ

タナゴは時期や種類、数で釣りやすさが違います。

警戒心が高いタナゴほど釣りにくいです。さらには他のタナゴが邪魔してきます。

釣りやすいタナゴとしてはアブラボテやヤリタナゴ、カネヒラ、タイリクバラがいます。合わせなど特に考えなくても、ウキがぐっと沈んだ時にち合わせれば問題なしです。

一方釣りにくいタナゴとしてはニッポンバラやカゼトゲタナゴなど小型なタナゴです。釣りにくい理由はその臆病さです。小ささも理由の一つですが、他の種類では1㎝くらいのタナゴでも釣れることを考えるとおとなしくエサに群がりにくいのです。このようなタナゴを釣り上げる場合は小さなあたりも見逃さず、ばらし覚悟で合わせましょう。小さく手首をくいッとするだけ。実際、水槽で食いつき方を確認すると、すごく遠慮がちにチョンチョンって感じなのです。チョンって来た時に合わせます。

タナゴ用のお勧めの竿や仕掛け

タナゴの仕掛けは小さくて可愛い。荷物にもなりません。その分、道具は繊細で竿は踏めば折れるし、糸は最高クラスに細い。んでも、それぞれは安いので問題なしです。深く考えなくとも幼稚園児でもタナゴは釣れます。

しかしながらですよ。こだわると凄いですね。芸術品とえる継竿なんかもあります。ウキを自作したり、針をアレンジしたりとこだわる人はこだわっているようです。

タナゴの仕掛け 

  • 竿 80㎝~2m タナゴ、手長エビ用
  • 糸 0.6号くらい フロロカーボンが良いが、ナイロンでもok
  • ウキ 一番小さいやつ 小さいウキ止めも
  • ハリス止め 極小タイプ
  • 板オモリ 厚さ0.1mmか0.2mm

仕掛けでお手軽なのは作成済みのやつ。ほとんどの場合はこれで十分すぎます。最初はこれ買ってください。シモリもついています。自分も最初はこれを使いました、参考にして次からは自分で作っていたのですが、個別に買うとウキが高いんですよね。なのでウキを買うつもりで作成済み仕掛けを買う感覚でも良いと思う。

流れがあるときは???仕掛けどうする?

川に流れがある場合、ウキ釣りがやりにくい時があります。多少強い程度ならおもりを重くしてウキを少し太くする方法がありますが、根本的には解決しません。

その場合は、ウキ釣りからミャク釣りに切り替えます。仕掛けは最も単純なものになり、ウキを使わずおもりを重くして、竿先の感触や目視で合わせて釣りあげます。その際のオモリは板オモリでなくガン玉を使います。小さいのを1個か2個つけて現場で調整しましょう。糸にシモリを付けて目印にしてもいいですが、抵抗になって流されちゃうからまぁ自由にしたらいいでしょう。

他にもっと重い流されないおもりを底に落とし、オモリの上でハリスを分岐させエサだけ底付近を流すやり方で釣ることも可能です。川の透明度がある場合は、見えるからどうしたらエサを食べさせられるか考えてみてください。

竿

道具はミニマム

タナゴ用の竿は80㎝くらいが一番利用頻度が高いです。少し長いので対応力が上がる120㎝でもいいですが、わずか40㎝の差でも竿のしなりが全然違います。タナゴ釣りの繊細さを味わうならぜひ80㎝クラスを使ってみてください。5cmくらいのタナゴでも竿がくくっと曲がるから楽しいです。10㎝クラスが掛かった日には、ウーォと雄たけびを上げてしまいます。

では長い竿は必要ない?っていうとそうでもなく2mくらいの竿が大活躍するときもあります。場所によりけりなんです。

竿には先調子とか胴調子とかありますが、特に気にしなくてokです。比べてみると竿によって確かに曲がり具合の違いはあるのですが、よほどの玄人さんでないかぎり実際問題は感じられないでしょう。

安いのとか高いのとかありますが、何かの調子に折ってしまうこともあるので最初は安いのがイイですよ。折れる原因は何かの人為的ミスがほとんど。竿を選ぶ際のポイントは強いて言うなら、手元でしょうか。スポンジとかコルクとか。
特におすすめの竿というのはなく、特売かなにかでタナゴ用が1000円以下で売ってたら買い。1500円クラスで十分です。個人的には魚釣三昧霞II 80㎝ってのが見た目が細くて好きです。今使っているのはOGKのピンク色のやつ。目立つから、踏んだり失くしにくいと思って。

正直竿は何でもよく、100円ショップで売っている竹竿の先端だけとかでも雰囲気と玄人感があったりして良かったり。ほんと何でもいいんです。

タナゴ釣りの糸

タナゴ釣りの糸は当然ながら細いです。ハリス用の糸を使うことになります。
細くて0.3号、太くて1号でしょうか。長さは竿よりちょっと長いくらい。


素材はナイロンとかいろいろありますが、あえて買うならフロロカーボンが使いやすく、最もバランスがいいのがフロロカーボンの0.6号と思います。銘柄的にはシーガーの10mで売ってるのがお勧めです。糸の扱いに慣れてるひとはもう一段細い0.4号や0.3号を試してみてください。

ただ細い糸には弱点もあり、タナゴ以外の魚が掛かった時に切られてしまうのです。なのでその太さを使うかは、その釣り場の状況によっても変わってきます。ちなみに、フロロ0.6号で15㎝のオイカワが釣れたことがあるのですが、釣りあげてバケツに入れようとした時に切れてしまいました。もちろん、細い糸は扱いが難しいんので結んだりするのも大変です(絡むと解きにくい)。別に1号の糸で全く釣れないということも無いので、結んだり絡んでもほどきやすい1号でもアリと言えばアリ。

タナゴのハリス用として売られているテトロンですが、道糸には使えません。道糸に使うと沈みにくく、しみ込んだ水がポタポタ垂れます。あくまでハリス用です。注意してください。テトロンをタナゴのハリスに使う理由ですが、タナゴのわずかな吸い込み動作に反応してエサを食べやすくなるからだといわれます。

タナゴ用の浮きウキ

タナゴの針は小さく、オモリも小さい。フナ用のウキなどは立ちません。なのでとても小さいウキを使います。丸ウキは確かに浮きますが、タナゴには反応しません。ウキはタナゴに対応するものを用意する必要があります。

自分で仕掛けを作った際は、ちゃんと立つか実際に確認して釣り場にもっていきましょう。自分はセリアという100円ショップで売っているタナゴ用のウキ(2個)を使っています。でもいいウキを使う方が気分はいいですね。再利用も効きますし。

シモリ

タナゴの仕掛けに特有なものとしてシモリがあります。シモリとはミチイトにつける目印です。なくても全然okなのですが、水が濁っている場合に繊細な合わせをしたい場合はシモリの動きを見ます。

シモリで具体的に何がわかるかというとどの方向からエサに群がっているかどうかが判るのです。今右からつついているなぁと思った時に、右側の方に合わせる。なんてことができます。想像力の手助けになるってことです。
デメリットとしてはエサと思ってつついたり、抵抗となって流されたりします。
個人的には無くてもいいけど、スポットによっては使いたいときがあるって感じです。市販もされていますが、自作する場合は糸に接着剤を付けてそれを蛍光色の塗料で目立つようにすればいいです。

接着剤は紫外線で固まるものがいいですね。動かすこともできます。

オモリ

オモリはガン玉だと極小でも重すぎるので板オモリになります。つける時は適当に切ってつ糸に爪で押して固定して調整ははさみで切ります。

厚さ0.1mmか0.2mmを使います。重さはウキとエサと針の重さ、糸の太さで変わってきます。

タナゴ針

タナゴ用の針はたくさんの種類がありますが、ハリス・チチワ付がお手軽。
チチワを小型ハリス止めにひかっけるだけです。針にはかえし付とかえし無し(スレ針、バーブレス)があります。返しといってもタナゴ針は小さいので外しにくさはほとんどありません。ルアーなどとは違い、外すときには劇的な違いは無いんです。返しの無いスレ針もありますが、デメリットは小さいからエサが乗りにくいこと、釣りあげた時に暴れて外れやすい??とか。

んで、針はその貫通力が命です。糸は多少古くても使えますが、積極的に合わせるひとは新品の尖っている針がいいですよ。自分で研いでさらに尖らせる人もいます。

自分が良く使うのは匠技紅虹隣タナゴです。名前がカッコいいから。

それから流れがある川の場合は、針が寝るので先端がなるべく下というか横の方がいいです。


ハリス止めは両側のもので十分。極小タイプを用意しないとチチワがちゃんと固定されないので注意してください。

お勧めのエサ

タナゴ釣りのエサといえば黄身練りが定番

タナゴのエサは比較的自由です。ミミズや赤虫でも練りエサでも釣れます。練りエサも自作できるし、市販品もあります。
定番は黄身練り。卵の黄身と釣り用のグルテンや小麦粉を混ぜて作ります。大事なのはエサの硬さや粘り具合。小さな針に乗っけやすいように水の多さなどを調整するのが大事です。それをラップなどに包み持っていきましょう(小さい穴をあけて少しづつ出すこともできる)。タナゴ用のエサを少しづつ出すポンプも市販されていますが、エサの硬さによっては使いにくい時もあります。最初は100円ショップの注射器でもいいですよ。

黄身練りの作り方は鶏卵の黄身に釣り用のグルテンか小麦粉を徐々に加えながら入れて混ぜて練るだけ。固さを調整が必須なのでグルテンの量は適時好みで調節する。少ない量でも針に乗るように粘り気が必要。一匹釣りあげても針にまだエサが残る状態ですぐ次を釣れるような練りエサの状態が一番理想です。

黄身練りをベースにアレンジして他の物を入れても普通に釣れます。こだわる人は古くパサパサになったコンビニの蒸しパンを使うとか、バニラエッセンスを入れるとか、様々な工夫が可能です。

最もおすすめは市販の練りエサ(マルキュー)です。なぜお勧めかというと、ごく少量でも作りやすいから。黄身練りは卵の黄身一個使うと、一度に3日分くらいエサができてしまいます(冷蔵庫で保存もできるけど)。市販品だと現地で水に混ぜるだけで必要な量を作れますからね。時々あるのが、せっく家で黄身練り作って釣り場に行ったのに、ぜんぜんタナゴがいなくてこのエサどうしよう…と途方に暮れること。

練りエサの付けたかもいろいろあり、小さなポンプを使ったりもします。ま、最初は適当に丸めて使えば大丈夫です。のちのち自分に合ったスタイルでやればいいでしょう。エサの大きさは釣る対象により替えましょう。大きめのタナゴや食いつきの良い釣り場の場合は大きく付けてもいいですし、小さいタナゴを釣る場合は小さく付けたりして場合によりエサの量を変えます。

そのほかのエサ

黄身練りなどの練りエサ以外のエサといえば、生エサの赤虫かミミズが使われます。通常は複数種用意することはあまりありませんが、違う種類を釣りたい場合などはエサを変えることで釣れたりします。興味がある人は両方使ってみてどちらが釣れ易いか?釣りやすいか?扱いやすいか?を試してみるとイイです。
ミミズを小さくちぎって使うのも、結構釣れるし針に残りやすいから自分は好きです。他の種類の小物を釣りたいときなども、ミミズや赤虫や有効です。

道具箱

小型の道具箱でok

伝統的なタナゴ用の箱があり、「合切箱(がっさいばこ)」と言います。持っていませんが、雰囲気があるので興味がある人は買ってみてください。メルカリやヤフオクで売っています。

上の画像の箱はメイホウの防水ストッカーにルアー用のホルダーを付けたものです。道具が小さいのでそこらへんにある道具入れで十分。

タナゴ用に活かしバケツバッカン

バケツは何でもいですが、タナゴ用のものはきれいに撮影もできるので超お勧め。持ち帰るときも完全に蓋が閉まるので水もこぼれにくい。エアポンプも付けれるし、底が赤くて写真撮影も映えます(赤いひれは映りにくい)。

その他、あったらいいもの

なんだかんだで

ヤリ、カゼトゲ、カネヒラが釣れる川。
ウットリするほど。ヤリは美しい。この美しさは釣った直後が最も綺麗で水槽では再現できない(たぶん)。

タナゴ釣りって簡単です。
仕掛けはタナゴ用の竿とウキ、針を準備すればそれで万全。釣りそのものは初心者向けなんです。

とわいえ、こだわろうと思えばこだわれるのがタナゴ釣りの魅力。竿やウキ、シモリ、針を自作する楽しみもあります。

だけどタナゴが釣れる場所を見つけるのは難しい。実はその場所探しもタナゴ釣りの楽しみの一つとも言えます。季節でも変化し、ポイント探しは奥が深い。いつも釣れる場所なんて極わずか。

タナゴが泳いでいるスポットを見つけたら深く考えず釣ってみてください。綺麗なタナゴを見た瞬間虜になるかもしれません。

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