ヤマグチサンショウウオについて

ヤマグチサンショウウオは2019年にカスミサンショウウオから分かれた種類です。止水系のサンショウウオで山口の瀬戸内海側と西部に生育しています。
山口県のレッドデータブックではまだ反映されておらず、カスミサンショウウオのままです。
学名はHynobius bakanです。馬関は下関の古い地名です。
※ヤマグチサンショウウオの一部地域の個体をナガトサンショウウオと名付けた論文もありますが、内容不足で新種とは認められないそうです。
山にて観察
2025年3月30日に観察に行きました。あらかじめ目を付けていたポイントに向かい、山の中を20分ほど歩くと卵嚢を発見。発生はほとんど進んでいないものが多かったので産卵は始まったばかりのようです。卵嚢周辺に数匹の成熟個体が観察できました。
↓こんな感じで顔を出している個体もいました。

環境は沢からの水が溜まっている場所で流れはありませんでした。サンショウウオの卵嚢は5対ほど発見
同所にはアカガエルの卵嚢もありました。
成体の写真


二匹捕獲して写真撮影してきました。他の種類よりも捕まえた時に活発に動く気がします。
見た目はカスミサンショウウオです。オオイタサンショウウオがいちばんちかいそうです。多少の差異はあるかもしれないですが素人が体形で見分ける事はほぼ不可能だと思います。分布域で見分けるしかなさそうです。
一応見分けのポイントは「カスミサンショウウオ種群(カスミ、ヤマト、セトウチ、ヒバ、アキ、イワミ、アブ、サンイン)の他種とは、小型であること、助骨歯列の幅が広いこと、肋条数が13であること、後肢の第五趾を持つこと、尾の上下面に黄色の条線を持つことなどで識別できる。また、基本的にこれらの種とは分布域が重ならない。」とWEB両爬虫類図鑑に記載されています。
開発の危険などは?
日本のサンショウウオはほとんど絶滅危惧種に指定されており、採集、販売などが規制されいる種がほとんどです。特に止水性サンショウウオは人里近辺に生息している事が多いので流水性サンショウウオよりも開発、外来生物の影響などによって減少する危険性が高いと思います。今回観察した場所は開発の危険性はほぼ無いように感じました。しかし、アメリカザリガニ等の侵入の危険性はあると思いますし、周辺は住宅地に囲まれて分断されているので楽観視はできません。
今後山口に行く際があればまた観察したいと思います。
まとめ

今回、ヤマグチサンショウウオが発見できたのは本当にラッキーでした。卵と成体が一緒に見れるなんて幸せ者です。卵が無事育ってくれたら嬉しい。いや、育ってくれるはず。
サンショウウオ探しが癖になる理由は発見の瞬間の喜びが絶大だからです。ポイントを見つけた喜びはもう自力で見つけた人にしかわからない。
感動で震えたとか、戦慄したとか、そんなレベルではありません。
あの瞬間、呼吸が止まるかと思いました。いや、むしろ一瞬だけ進化を遂げて、水中呼吸ができるようになった気すらしました。もう嬉しすぎて、その場で尻尾を振ってしまったような気分です(もちろん自分には尻尾はありませんが)。カメラを構える手は震えっぱなしで、もはや手ブレ補正では補えないほどでした(これはマジ)。
そして、あまりの可愛さに語彙力が崩壊。生き物屋が連呼しがちな「かわいい」しか言えなくなり、最終的には「か」しか発音できていなかったと思います。
この出会いはもう自然界からのバースデープレゼントだとしか思えません(いや、誕生日でもなんでもないんですけどね!)。
皆さんもこのはるぜひ池にサンショウウオ探し行ってみてください。地元にどんな種類がいるかWEB両爬図鑑でしらべたらいいですよ。
レッツサンショウウオ!






