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GEXのサイレントフロースリムのレビューを投稿します。
このフィルターをなぜ買ったというと、小学3年の「みーくん」がお年玉で買ったからです。正直、家にはフィルター他にもあるし、このフィルターより外掛けの方が良くない?って思ったので購入を止めてるように言ったのですが、パッケージにある「静音」やカッコいい見た目にひかれてどうしても欲しくなってしまったそう。
本当にサイレントだったかどうかがまず気になる所ですが、思ったほど静かじゃなかった。流水音はとても静かでした。総合的にはサイレントとはいかないまでもフィルターとしてはトップクラスに静かな商品です。
追記:けっこう気に入ってます。30センチクラスの水槽でエアポンプ使って投げ込みフィルター回すより、この製品のほうが好み。エアポンプ五月蝿くて嫌いな人にはサイレントフローおすすめ。
ろ過性能
流量をチェックしたところ、2.4L/分(144L/時)でした。カタログスペックでは2.8L/分(60Hz)となっているので、86%の能力が実際に発揮できていることになり、結構優秀。個人的には思ったよりパワーあるなと思いました。
これは10Lの水量なら一時間に14.4回水を回せることになります。
このフィルターは吸水部にスポンジが無く、モーター部分のあとに黒くて荒い小さなスポンジがはめ込まれています。メーカーの説明によると、この部分で生物濾過をするそうです。カードリッジを交換してもバクテリアが維持できるってことです。しかしながら、黒いスポンジは大きなゴミをとりこみやすいので、洗う頻度が高いのでメンテナンス時には要チェック。バクテリアにやさしく洗いたいなら、飼育水を汲んでそこで洗いましょう。ま、自分は水道水で洗いますが。
総合的なろ過性能は、ほぼ交換カードリッジろ材の活性炭頼みです。汚れるとウールと活性炭は水を通さなくなるんので流量が落ちます。そうなる前に清掃、それでだめなら交換。目安としては2週間に一回と説明書に記載されています。交換カードリッジは150円ほどです。2週間で交換していくと、年間のフィルター代は3900円となってしまいます。水洗い頻繁にするか、水換えの時になるべく床材を掘るようにして月一枚くらいにしたいところです。
ただ、今回のこの水槽は水換え無しで維持する予定。
おススメの交換サイクルは1カ月です。週に1回洗浄すればもちます。その際のカードリッジ代の年間コストは1800円です。
メリットとデメリット
サイレントフロースリムのデメリット
サイレントフローのデメリット
- 無音という訳では無い。けど、フィルターとしてはトップクラスに静か。
- 吸盤固定としては大きく、挟まリ防止スポンジをしても挟まる。例えばミナミヌマエビ。吸盤3つでルーズにガラスとくっつければ改善可能。
- 水量調整できない。高くすれば弱くなるから問題ないけど。
- 交換フィルターのコスト。1枚150円。
- 吸水スポンジが無いので本体内にミナミヌマエビが入り込む。インペラ手前で死んでた。稚魚なども吸い込まれそう。
- 水槽内で存在感デカイ
- パワーが貧弱
- 酸素供給量は可もなく不可もなく。酸素を多く取り入れたい場合は、高い位置から水が落ちるようにする。
- 拡張性は皆無。
- ろ材交換は簡単だが、本体にコケが生えたり、中のスポンジが詰まったり、インペラ手前が詰まるので月に一回は本体を引き上げての器具全体の清掃が必要。生体や水草が多い時は1週間に2週間で引き上げて吸水部分をチェックした方がイイ。物が詰まり流量が落ちやすい。
この製品のメリットは商品名にもあるようにサイレントなことなことだろうけど、サイレントじゃない。「ごわー」という音が気になる。同社のF1の方が明らかに静か。ではF1の方がいいのではとなるだろうけど、あちらは交換カードリッジが高いし、メンテナンスの時取り外しなどが一度水槽から引き上げる必要があり面倒。
このサイレントフローってのは小型水中モーターフィルター方式のフィルター交換が面倒という欠点を克服するというコンセプトっぽい。そのコンセプトは理解できるし製品としては良くできていると思う。実際にインペラ部分まで分解してみると、可能な限り限りコンパクトに収まってメンテナンスもできるように考慮されている素晴らしい製品に思える。
しかし、その凝った?構造ゆえに本体が二重構造となり水中モーターの振動が増幅されて、音が気になる製品となっている。
次に大きなデメリットして、生体が隙間に挟まるといいうこと。挟まリ防止のために薄いスポンジを挟むのだけど、お構いなしにエビが挟まる。運が悪ければメダカも挟まりそう。稚魚も挟まりそうだけど、自力で抜け出せるかな?というかあのスポンジコケまみれなりそう。
それから給水モーターにほぼダイレクトに水が吸い込まれるのもデメリットだ。水草などが吸い込まれたらトラブルになるかもしれない。通常ならモーターの手前にスポンジがあるのだけどこの製品はモーター、プレスポンジ、交換カードリッジの順になっている。
ろ材や流量を考えるととてもじゃないが生体が多い水槽には適さない。おそらくロカボーイなどの投げ込みフィルターよりもろ過能力は劣る。適応する水量は15リットルくらいにしておいたほうがよさそう。
メンテナンスに関してはろ材の水どおりが悪くなると、カードリッジの上から溢れる。そうなると活性炭を通らずに水が上から出てきてしまう。特に本体を水没して使用しているときになりやすい。
水草水槽などでCO2が逃げないように水没させて使っている時にゴミを吐き出し出したらチェックしてみよう。
サイレントフロースリムのメリット
- 手をほとんどぬらさずカードリッジ交換できる(電源は切ってから交換する。そうしないとゴミが水槽内に放出される) 。
- フィルターとしては静かな商品
- パイプ部分がなくて取り外し清掃が楽
- 省電力
- 水槽の周りにスペースがなくても使える
- 流量は少ないけど、確実に循環性能はあるので無いより数段まし。
この製品のメリットは水槽内で完結でき、ろ材の交換が手をほとんど濡らさずにできるということだろう。そのほかの色々は妥協して、その点だけに特化したフィルター。本来なら静音もメリットなのだろうけど、微妙な振動の音が気になる。音量は少ないから、リビングなどではほとんど気にならないと思う。
小型エアポンプよりは振動も少なく静か。例えば同社のEAIR1000よりは明らかに静かだ。
では、同社の外掛けフィルターと比べるとどうなの?と思うが音は同じくらいだっともう。しかし、外掛けはろ過槽を水増しできて、生物ろ材もわずかながら投入できたりする。この製品はほぼカードリッジ頼みのろ過性能。外掛けよりも明らかにろ過能力は低い。だけど、水槽周りにスペースが無い場合はこの製品が選択肢の一つになる。
メンテナンスの注意点
注意点が二つあります。
- 吸水スポンジが無いのでモーター部分に直接ゴミが詰まります。定期的に除去してください。
- 分解清掃して取り付ける時は、向きに気をつける。前ではなく、後ろ側の右を向いている。電源コードの取り回しをちゃんとしないとケースに戻せない。ま、あせらずじっくりやれば元に戻せるはずです。
- モータ部の奥の方はブラシが入らない。綿棒で掃除する。
どんな魚や水槽におすすめ?
実際使ってみて思うのはカードリッジ清掃、交換が超お手軽。外側フィルター感覚です。隣に別の水中フィルターがあるけど、交換と再設定の手間が全然違います。
濾過能力はさほどないので、水を汚しにくい環境で使うのが適しています。生体でいえばずばり「メダカ」。金魚なんかには使えないフィルターだけど、メダカには十分。そんなろ過能力。活性炭カードリッジでのみ維持できる、生体少なめの水槽にはお勧め。
他にも、ベタなど単独飼育が基本の魚やエビのみの水槽。水草水槽にもよささそうだけど、吸水口にトリミングかすなどが盛大に詰まりそうなのだけは注意。
水量的には10リットルから20リットルくらいが守備範囲。それより小さいと水槽内での存在感がでかすぎて、フィルター飼ってるの?となってしまう。それより大きいと、エビ水草水槽でない限りろ過能力は期待できない。せいぜい、サブフィルター。
気をつけるべきは水槽の高さで、20㎝だと床材無しのベアタンク出ないと入れられない。この本体は18㎝。水槽は23㎝以上、できれば25㎝以上欲しい。ずばりお勧めは25cmキューブ。GEXのサイレントスリムとセットになっている20キューブのハイタイプも良いと思う。
お勧めの生体 小さすぎると吸い込まれるから注意
- メダカ
- アカヒレ
- ベタ (水量少なめでの場合ヒレが大きいのは適さない)
- ドジョウ
- 小型のテトラ類
お買い上げ
割り切れば意外に使えるフィルターです。なぜか愛着も湧きやすいフィルター。メンテナンスはパイプ部分が無いのがイイですね。水槽周りがごちゃごちゃしないのも偉い。
色は2種類ありますが、黒の方がコケが生えても目立ちにくいです。黒か白かは使いたい床材に合わせたらよいでしょう。