有明海の河口干潟
丁度お昼ごろが干潮だったので有明海の河口干潟に行ってきました。
この前近くまで来たけど、気になったので行きたかったのです。
有明海の河口干潟とか塩性湿地とか言われる所です。我が家は有明海とは近いけど、干拓地のさらに奥の堤防の先が海って感じで、有明海は中々肌で感じることができません。
以前はよく食卓にも有明海の幸がのぼり、近所の人からは大量の海苔をもらったりしていました。シャッパもクッゾコも何よりアサリも縁遠い存在になっていました。近所の人が潮干狩りに行けば、肥し袋いっぱいの食べきれないほどのアサリを持ち帰ってきて、どっさりおすそわけをもらっていたけどアサリすら獲れないのが今の有明海。
この干潟も一見すると素晴らしい環境なんですけども。。。ここ100年で有明海の生物は急激に変化し、そもそもどういう生き物がいて今はどうなったのかも良くわからないらしい。
せめてその景観だけでも昔の有明海を味わいたいと思い行ってきました。
有明海の干潟といえば、干拓地の堤防の向こうに水平線まで広がるイメージですがここは少し違います。有明海は時計回りの潮の流れがあり、場所により状況が結構違います。河口ならなおさら違います。
今日は生き物を見つけたいというより、干潟を歩きたい!って感じで楽しんできました。
大満足でした。
見れた生き物たち
割と種類が少なかったです。干潟の最深部だからでしょうね。海よりも川の環境でした。
干潟に現われた川の流れは強く、わざわざ海の魚が干潮時に遡ってくることも無いでしょう。満潮から干潮のタイミングで船で下るとその変化が楽しそうだなぁと。でもすぐ終わっちゃうだろうな。
カニ
カニは沢山いました。カニだらけ。
有明海のカニは種類が多く、環境により違います。多すぎていつも種類はよくわからない。
彼はとてもおいしいとバリバリ食べていました。
出汁は味が良いです。丸ごと食べて殻を吐き出します。
センベイアワモチ
センベイアワモチが日陰の岩の上で見つかりました。ヤベガワモチと混在しているのでそっちも探しましたが見つからず。
いる所には集まっているんですね。少しずつ動くので見てて飽きません。タイムラプスで撮れば良かったかも。
ウロハゼ
ウロハゼの他にも他にもトビハゼ、アベハゼ、オイカワ、カワアナゴ、ヨシノボリ(稚魚)。
この干潟は細長くて海まで遠いので、淡水の魚が多い。すぐ近くにはムツゴロウも珍しくないけどこの周辺にはいなかった。
トビハゼの捕獲難易度はやはり高いですよね。あの水の上を走る様子は何度見ても笑える。
ヘナタリの仲間
ヘナタリと名前の付く貝は複数います。フトヘナタリ、シマヘナタリ、ヘナタリ、クロヘナタリなど。
イシマキガイ
帰り間際に撤収していた付近に沢山いた石巻貝の稚貝をお持ちかえり。
どこまで大きくなるか観察してみる。他にもヒロクチカノコガイもいた。
有明海貝の種類も多いけど、場所により優占種が違う。というのも、場所によって泥だとか砂礫だとか。泥も色が違ったり。塩分濃度でも貝は違う。
今回見れた有明海の干潟の生物のリスト
- トビハゼ
- ウロハゼ
- カワアナゴ
- ヨシノボリ(稚魚)
- オイカワ
- アベハゼ
- センベイアワモチ
- フトヘナタリ
- クロヘナタリ
- アズキカワザンショウ
- イシマキガイ
- ヒロクチカノコガイ
- アズキカワザンショウ
- タマキビ
- カニいろいろ
有明海は瀕死
有明海にわずかに残る貴重な昔のままの干潟。
今年は有明海の海苔もとれませんでしたが、どうなるんでしょう。
有明海のすばらしさは世界遺産級だったのに。国立公園どろか国定公園にすら指定されていない時点で昔から開発の対象だったんでしょうねぇ。
100年前の有明海と比べたらとんでもないことが現在進行中の海。それが有明海。失ってから気付いても遅いんだけど、せめて景観だけでも味わえてホッとした気持ち。
嬉しかったのはゴミをほとんど見なかったことかなぁ。あと、ガタスキー欲しい!